最もポピュラーで手軽にできる幼児教育と言えば、それは絵本ですね。子供が生まれたすぐから、家にいながらにして施す事ができる、とても身近な幼児教育の一つです。まだ話す事もできない乳児のうちから、毎晩寝る前に読み聞かせをしているお母さんは少なくないと聞きます。ただ、相手は乳幼児です。せっかく読んでいるのにぐずりだしたり、他の話を始めたり別のものに気をとられたり、やむなく読み聞かせを中止した経験は、おそらくどの母親ももっているのではないでしょうか。絵本の読み聞かせでは、子供がその時間を心地よいと感じること。普段家事に仕事に忙しいお母さんが、この時間は他の仕事をしながら、でなく自分の方だけを向いてくれている、と感じる安心感、幸福感を含めた心地よさを感じることが、とても大きな効果を生みます。子供は、自分の方だけをむいているのかどうか、お母さんもゆったりした気持ちで読んでくれているのかどうか、をとても敏感に感じとります。小さな子供に「集中しなさい」と言っても、それは無理な話です。心地よいと感じていれば、自然に引き込まれ、集中することになり、絵本の読み聞かせは、とても効果的な時間となるのです。しかしそう考えると、「絵本は最も手軽にできる幼児教育の一つ」と最初に書いた事は、間違いかもしれません。幼児を抱える一般の母親にとって、仕事や家事、子育てに追われ睡眠時間を削っているであろう多くの母親にとって、すべての仕事から手を放し、ゆったりとした気持ちで子供だけに向き合う時間を日々捻出することは、とても容易い事ではないでしょうから。
子供にどんな絵本を与えたらよいのか、どんな絵本が好きなんだろう、子供に最適な絵本は何だろう、と素朴な疑問をもつ時があります。そんな時には、子供と一緒に図書館や本屋さんの絵本コーナーに行ってみましょう。子供がどんな絵本に興味引かれるのか、どんな絵本が好きなのか、子供の様子から分かる事がきっとあります。子供がキャラクターものの絵本ばかりを選ぶ、車の絵本ばかりを手にする、など選ぶ本が偏っていることがよくありますが、特に心配をする必要はありません。また、「何才向け」と書いてある対象年齢に外れていても気にする事はありません。幼児教育に繋がらない絵本、はおそらく殆ど存在しないと思いますが、それ以外であれば、どんな絵本でも効果はあるのです。好きなタイプの絵本ばかりでも、時には同じ絵本ばかり繰り返し読む事があっても、構いません。とにかく、「絵本が好きになる事」それが一番大切な事なのです。絵本に広がる別世界を感じ、想像をめぐらせ、わくわくしたり、ドキドキしたり、悲しい気持ちになったり、それは、知らないうちに子供たちの感受性を豊かにしてくれる、素晴らしい幼児教育です。また、後に字が読める様になった時の読書力、国語力を養う目に見えない貴重な働きもあります。「絵本が好きになれば、読書も好きになる」そんなデータも発表されています。幸い、日本には自治体が管理する図書館が広く存在しています。絵本の種類も数も豊富にあり、無料で借りることができるのですから、利用しない手はありません。選択の幅を広げ、1冊でも多くの絵本に触れてほしいものです。そして、他の手段では取って代わる事のまずできない、絵本ならではの幼児教育の効果を、たくさん享受してほしいと思います。